頭皮が固い薄毛・ハゲは頭皮ケアを!よくある頭皮トラブルと対策

頭皮が固い薄毛・ハゲは頭皮ケアを!よくある頭皮トラブルと対策

薄毛対策として、頭皮ケアは効果があるの?

薄毛対策としてよく紹介されているのが「頭皮ケア」です。頭皮ケアとは、頭皮環境を健やかに保つために行うお手入れのこと。頭皮マッサージやシャンプー、育毛剤などさまざまな頭皮ケア方法があります。では、なぜ頭皮ケアが薄毛対策に良いのでしょうか。

薄毛対策に頭皮ケアが良い理由

頭皮は、健やかな髪の毛を作り育てるための言わば「土壌」です。土壌が良くないと作物が育たないのと同じように、頭皮環境が良くないと抜け毛が増えたり、髪の毛が成長不十分なまま抜け落ちてしまったりします。

髪の毛は、毛母細胞が毛根の先端にある毛乳頭から栄養を受け取り、分裂細胞を繰り返すことで毛が成長していきます。髪の成長に重要な役割を果たしている毛母細胞と毛乳頭の機能を十分に発揮させるためには、土壌となる頭皮の状態を健やかに整えることが重要です。

例えば、フケや皮脂が原因で頭皮の毛穴がふさがっている状態では、毛根部が炎症を起こしてしまう恐れがあり、頭皮が固く血液の流れが滞っていれば髪の毛を作るのに重要な栄養が頭皮に届かなくなります。このような不健康な頭皮環境では、抜け毛や薄毛のリスクが高まるのです。

頭皮ケアを行って頭皮環境を健やかに保つことで髪の毛が育ちやすい状態になれば、抜け毛や薄毛のリスクを下げることができます。

よくある頭皮トラブルとその原因・対策

頭皮環境を悪化させる要因となる頭皮トラブル。頭皮トラブルにはかゆみや湿疹・ニキビ、かさぶた、フケなどさまざまなものがあります。頭皮トラブルが起こる原因に応じて、適切な対処をしていくことが大切です。

かゆみ

原因

かゆみが発生する主な原因は、頭皮の乾燥です。髪の洗いすぎや間違った洗い方、洗浄力の強いシャンプー剤の使用などにより、頭皮にとって必要な皮脂まで取り去ってしまうことで乾燥が起こります。

また、頭皮の乾燥だけではなく、洗髪をきちんとしていないことがかゆみの原因になることもあります。洗髪が不十分で頭皮に余分な皮脂がたまると、そこに細菌が繁殖してかゆみを起こす場合があるのです。皮脂は毛穴をふさいでしまう原因にもなり、抜け毛や薄毛のリスクを高めます。

対策

まずは、洗髪方法や今利用しているシャンプー剤を見直しましょう。また、かゆいからといって頭皮をむやみにかいてしまうと、頭皮を傷付けてさらに悪化させてしまいます。そのため、かゆくても頭皮をかかないように我慢しましょう。どうしても我慢できない場合には、爪を立てずに指の腹でやさしくマッサージするようにかいてください。

湿疹・ニキビ

原因

頭皮にフケや皮脂などが過剰にあると、毛穴が詰まりやすくなります。また、フケや皮脂などを栄養にして細菌が毛穴の内部で繁殖し、炎症を起こすことで湿疹やニキビができてしまうのです。

対策

毎日適切な方法で髪を洗い頭皮環境を正常に保つことで、湿疹・ニキビを防ぐことができます。湿疹・ニキビができてしまった箇所は触らないようにして、自然に治るのを待ちましょう。ヘアケア剤や整髪料などは余分な油分が付いてしまうため、治すまで使用は控えることをおすすめします。

かさぶた

原因

頭皮にできるかさぶたの主な原因は、過剰な皮脂や汚れです。頭皮を正しく洗えておらず、不必要な皮脂や汚れが残って頭皮にたまり、そこに細菌が繁殖して炎症を起こして、かさぶたができます。かさぶただけではなくフケが目立ったり、皮脂が酸化して嫌な臭いがしたりすることもあります。

対策

頭皮のかさぶたはなるべく触らず、自然に脱落するのを待ちましょう。爪などでかいて取ってしまうと、そこから細菌が入りさらに炎症を引き起こす恐れがあります。

また、髪の洗い方やシャンプー剤を見直しましょう。頭皮をマッサージするようにしっかりと頭皮を洗い、頭皮にへばりついた皮脂や汚れをきちんと洗い流すことが大切です。また、低刺激性のシャンプーに変えたり、シャンプーやリンスをよくすすいだりすることで改善することもあります。

フケ

原因

人間の皮膚は日々新陳代謝を繰り返しており、次々と誕生した新しい細胞が皮膚の表面に徐々に押し上げられ、やがて古くなった角質として剝がれ落ちます。頭皮も同じように日々新陳代謝を繰り返し、古い角質が剝がれ落ちますが、これがフケです。

皮膚が正常に新陳代謝を繰り返している健やかな頭皮環境では、フケは肉眼ではとらえることができないほど小さいものです。目に見えるほど大きなフケは正常な新陳代謝が行われておらず、頭皮環境に問題がある証しです。

対策

頭皮環境を健やかに保つために、髪の洗い方やシャンプー剤を見直してみましょう。爪を立てて洗髪していないか、刺激の強すぎるシャンプー剤を使っていないか、パーマ液やカラー液で炎症を起こしていないかどうかがチェックポイントです。
また、食生活の乱れや睡眠不足、ストレス、喫煙なども頭皮環境を乱す原因になります。食生活や生活習慣を見直し、改善していくことも大切です。

頭皮トラブルを発端とし、脂漏性脱毛症や粃糠(ひこう)性脱毛症といった病気にまで悪化してしまうこともあります。頭皮トラブルは脱毛症につながる恐れがあるため、甘く見ずにトラブルが起こったら早めに対処しましょう。

脂漏性脱毛症

人間の皮膚には、マラセチア菌というカビの一種が常在しています。マラセチア菌は皮脂を栄養にして増殖し、頭皮にフケやかゆみなどの症状を発生させます。この状態が続くと、やがて毛が抜け落ちてしまい、脂漏性脱毛症になるのです。皮脂の過剰分泌は皮脂腺が多い頭皮に起こりやすく、ホルモンの分泌異常やストレス、ビタミンBの不足、過剰な洗髪によって引き起こされます。

粃糠(ひこう)性脱毛症

粃糠(ひこう)性脱毛症は脂漏性脱毛症と同様、頭皮環境の悪化により脱毛が起こる病気です。頭皮に多くのフケが発生し、フケで毛穴をふさいでしまうことで毛根部が炎症を起こし、髪の毛が抜け落ちてしまいます。

今日から使えるテクニック!頭皮ケア方法

適切な頭皮ケアは、抜け毛・薄毛対策にとても重要です。硬くなってしまった頭皮を柔らかくなるようにケアすることで、頭皮の血行が改善されます。頭皮全体の血流を改善すると、頭皮の毛細血管の血流も改善することになりますが、これにより毛乳頭へ栄養を十分に供給させることができ、健やかな髪を作れます。
また、頭皮ケアによって毛穴に詰まった皮脂汚れを押し出して頭皮を清潔に保つことで、抜け毛・薄毛の原因となる頭皮の炎症を防ぎ、健やかな頭皮環境に改善できるのです。

頭皮ケア1:健やかな頭皮環境を作るシャンプー

まずは毎日の髪の洗い方やシャンプー剤の選び方などを見直してみましょう。

シャンプー剤の選び方

適切な方法で洗っているのにフケやかゆみなどが出る場合には、頭皮の状態や体質に合ったシャンプー剤ではない可能性があります。洗浄力の強すぎるシャンプー剤を使っているのなら、刺激の少ないアミノ酸系のシャンプー剤を試してみる良いでしょう。それでも改善されない場合は、一度シャンプー剤の使用をやめて様子を見ることも1つの手です。本来、洗髪はお湯だけでも十分に皮脂や汚れを落とすことができます。

洗髪の仕方

爪を立ててゴシゴシと力を入れて洗っていませんか?その洗い方では頭皮が傷付いてしまいます。また、1日の間に何度もシャンプーをしている方は要注意です。洗いすぎは、頭皮の余分な皮脂まで奪ってしまいます。シャンプーは1日1回で十分です。思い当たる節があるなら、以下1~5を参考に髪の洗い方を今一度見直してみましょう。

1.ブラッシング

洗髪を始める前に、髪の毛の絡まりを解くためにくしやブラシでブラッシングしましょう。頭皮に適度な刺激を与えることができ、髪の毛1本1本そして頭皮にまでシャンプー剤が行き届きやすくなり、汚れをしっかり落とすことができます。多少面倒で手間ですが、きちんとシャンプーをするためには欠かせない工程です。

2.予洗い

シャンプー剤を付ける前に、まずはシャワーのお湯だけで髪の毛や頭皮の汚れを洗い流しましょう。これを「予洗い」と呼びます。頭皮の汚れの8割は予洗いだけで落ちると言われているため、1分ほど時間をかけて丁寧に行ってください。

3.シャンプーで洗髪

シャンプーは髪の毛ではなく「頭皮を洗う」という意識で行いましょう。シャンプー剤を手に取ったらしっかり手で泡立て、親指を除く4本の指の腹でマッサージするように地肌を洗います。後頭部の生え際、耳の後ろ・襟足、頭頂部、前頭部、額の生え際など、下から上へ洗ってください。指や爪を立てて強く洗うのは頭皮を傷付ける原因になるため、絶対にやめましょう。

4.すすぎ

すすぐときも、下から上へとすすいでいきます。すすぎ時間は1分半ほど。洗い残しやすい耳の後ろ・襟足、額の生え際などは特に念入りにすすぎます。泡が残らないように丁寧に洗い流しましょう。シャンプーが残っている状態は、頭皮にとって最も好ましくありません。予洗いのときよりも時間をかけ、すすぎ残しがないように気をつけてください。

5.ドライヤー

最後に、ドライヤーで髪を乾かします。面倒くさいと感じることもありますが、ぬれた状態のままでは髪の毛にとっても頭皮にとっても良いことはありません。お風呂上がりの髪は、必ず乾かしましょう。ドライヤーは髪から少し離して、一点に集中させずに全体的に満遍なく風をあてていきます。髪の毛や毛根を傷める原因になる熱風は避け、冷風を使用してください。温風の場合は、十分に髪から離して行いましょう。

頭皮ケア2:頭皮を健やかに保つ育毛剤

育毛剤の中には、髪の毛の成長に必要な栄養素を補給し、頭皮を健やかに保つ効果が期待できるタイプのものがあります。そのような育毛剤は、頭皮ケアに有効です。基本的には頭皮に育毛剤を付けてから、頭皮マッサージをする要領でなじませます。育毛剤塗布後に頭皮をやさしくマッサージをすることで、より育毛剤が浸透しやすくなるのです。

頭皮ケア3:血流をよくする頭皮マッサージ

頭皮は皮膚組織が極めて薄く、顔のように皮膚をつまめるほど厚みはありません。それゆえとてもデリケートで、刺激が強すぎるとダメージを与えてしまいます。他の部位の皮膚と同程度の力で頭皮をマッサージすることは避けてください。

また、単純に頭皮をマッサージするだけでは、大きな効果は得られません。なぜなら、人間の血液は心臓の血管から全身に送られて頭部に届けられるため、全身の血流が滞っていては頭部だけマッサージを行っても意味がないのです。頭皮に血流を送りやすくするためには、首の頸動脈の血流を改善することが重要です。

首の頸動脈の血流を促すマッサージ方法

耳の後ろに親指をあて、顔の輪郭をなぞるように顎の下へ向かってマッサージします。これを数回繰り返します。普段触ることのない場所なので血流が滞りがちであることもあり、マッサージすることで痛気持ち良い感覚を実感できるでしょう。

頭皮マッサージ方法

首の頸動脈の血流を促すマッサージを行ってから、頭皮マッサージを行うとより効果的です。シャンプーをするときと同じ要領で、親指を除く指の腹で頭頂部、前頭部、額の生え際など頭部全体をやさしくマッサージします。普段あまり触ることない後頭部の生え際や耳の後ろは念入りに行ってください。下から上へマッサージすることがポイントです。
爪を立ててしまうと頭皮を傷付けてしまう恐れがあるため、気をつけて行いましょう。マッサージの際には何も付ける必要はありませんが、頭皮マッサージ用のローションなどを使用すると指のすべりが良くなります。

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